ドンペイのコラムでござる

[2025年11月号] 俳優 ドンペイのコラムでござる

この秋、九州 宮崎県木城町の
ふるさとまつりにゲスト出演しました
歴史ある大きな お祭りなので
多くの方がお越しになっていた
来年の大河ドラマ「豊臣兄弟」についての
トークショーだったが
司会者からの質問でドンペイさんは
宮崎にお越しになったことは?と聞かれ
高校の修学旅行で来たことがあります
宮崎交通の観光バスに乗って
ヤシの木が続く美しい海岸沿いを走り
観光地の青島にも行ったりしました
その中でも思い出深いのは
修学旅行中 案内してくださった
観光バスのガイドさん 近江サトコさんです!
女優の紺野美沙子さんに似た
本当に美しい方だったんです! と
会場のお客さんもクスクス (笑)
そんな思い出の宮崎なんです! と

修学旅行から約1年後
高校卒業を迎えるにあたり アホ4人組で
卒業旅行に行こうと計画しました
さぁ場所は!?
4人とも 宮崎にしよかぁーってことに …
大阪から夜出発の客船サンフラワー号で
宮崎に着き 2日程 観光したりしましたが
誰も言わなかったけど
4人が1番したかったこと
近江さんに会いたい! だったのです (笑)
最終日に宮崎交通のバス本社を訪ね
僕たち 淡い高校生の話を聞いてもらうと
なんと近江さんに連絡を取ってくださり
電話を交代しながら近江さんと話したのです
ただ近江さんの記憶はうっすらでしたが
比叡山高校の名前は覚えておられ
修学旅行でのクラス対抗 演芸大会で
たこ八郎やマッチなど 幅広いモノマネで
優勝した 僕には あっ!タコ君 ねって
思い出してくださったようでした(笑)
4人の中の1人が近江さんにとても会いたがり
今夜 宮崎からのサンフラワーに乗って帰るので
来てください!とお願いした訳で
電話を切った後 3人が アホかお前
そんなん来るわけないやろ と呆れてました
夜になり乗船の時間になっても
もちろん 近江さんの姿はなく
みんなからアホかぁ~って言われてたけど
諦めきれない カン君は
出港ギリギリまで待つわ
先に乗っといてと …
3人は呆れながら乗ろうとしたけど
カン君が 近江さんがドンペイしか
分からんから 一緒に居てくれと …
すぐに行くわと乗るふたりに
待つふたりの荷物を託し
待合室で待つことに …
カン君は絶対来る!と訳分からんこと言うし
ホンマこいつ どアホやろって思ってたら
ボー ボーと音が聞こえ
出港の音みたいやな!って回りを見渡すと
待合室には誰も居なくなっていて
僕は えっ!えっ!とカン君を見ると
2階にある乗船口へダッシュしていたのです
桟橋への扉も閉まり 慌ててカギを開けて
桟橋の先までダッシュしたら
な・なんと 客船は2~3m 港から離れてて
僕は半泣きになりながら 飛ぶ 飛ぶ と
助走をつけて飛び乗ろうとする姿に
カン君はちょっと待て 慌てんな!って
アホか! 俺は帰りたいねん! と
大丈夫や! 船会社に説明したら
客船を戻してくれるやろ と…
なんで 大人数を乗せた客船が
乗り遅れた2人のために戻るねん!と叫んだ
こんなアホとは 友達もやめる!と …
誓った夜でした
桟橋の先っちょに居たら
船会社の方々が地上からアカン! アカン!
飛ぶな! 飛ぶな!と必死の形相で言っていて
冷静になって事務所で話を聞かせてと …
色々と事情を説明し理解してもらったら
あぁー あの時、桟橋から飛んでたら
5m程 離れてたから 海に落ちて
客船のスクリューに巻き込まれてたんやで と…
計らいで今夜の切符で明日の同じ便に
乗れるようにしてくださり
近くの旅館を探してくれました

「豊臣兄弟」とはかけ離れてしまうので
ステージでは修学旅行の思い出が …
なーんて言いましたが
実は宮崎でのオモロい思い出 話は
修学旅行の後にあったのです

この物語のエピソードを細かく書くと
まだまだ オモロいことばかりなんですが
短編小説くらいになるので
これくらいにしました (笑)
( それでも長い … ゴメン )

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