ドンペイのコラムでござる

[2021年04月号] 俳優 土平ドンペイのコラムでござる

街を歩いていると
満開の桜を見かけます
立ち止まり時間を忘れるかのように
見入りながら
あぁー 今年もこの美しい光景を
ありがとうございます!と
誰にともなく感謝してしまいます
桜の花びらに春風が舞い
飛び交う光景に
来年も宜しくね!と
誰にともなく お願いしていました(笑)

現在 放送中の連続テレビ小説
おちょやん に出演しました
出番は少しでしたが
もちろん手を抜くことなく
その場面に役立てるよう
自分なりに考え演じました
内容は、ダメダメ親父のテルヲ
( トータス松本さん ) が
到底、借金返済できないだろうと
娘のおちょやん( 杉咲花さん )から
取り立てようと借金取り( 土平ドンペイ ) が
尋ねると、そこには テルヲが…
もう長くない自身の命をかけて
娘を守る と言うシーン
おちょやんの今後の生き方にも
影響する大事な場面なんです!と
NHKの演出家からも言われ
とても楽しみに取り組みました
放送後、ネットなどでの反響も多く
借金取り が話題に!など
嬉しい記事も見かけました
以前に出演した べっぴんさん を
覚えていて下さった方々からも
コメントがたくさんあり感激しました
なかなか ヒール的な役が
評価されることは少なく
生の声を聞くことで
これからもコツコツ精進しなきゃなぁ~と
ふんどしを締め直しました
( 普段は ボクサーパンツ ですが…笑 )

芝居で絡む トータス松本さん とは初対面
ワクワクしながらリハーサルを終え
ホッとしていると
突然、トータスさんが
「 えっ… ウソやん! 」
僕、あのセリフが大好きで… と言われ
えっ なんの事やろ!? と
頭の中でアレコレ考えていたら
あっ! 映画「パッチギ! 」で
俺が言ったセリフや と思い出し
パッチギ!ですか?って言うと
僕、あの映画を見た時から
ずっと気になってたんですよ!と…
うわぁー ホンマですかぁ~ 嬉しい!
存じて下さってたんですね と…(笑)
本番の日までに僕もトータスさんのことを
もっと知るべきだ!と思い 調べてみると
お互い 1966年生まれの同い年だったんです

1966年と言う年は 60年に1度しか巡って来ない
丙午( ヒノエウマ )の年で
この年に生まれた女の子は
気が強く、男を倒すくらいになる!と
昔からの迷信で言われてたので
出世率がとても低く
同級生が本当に少なかったんです
そこに来て、ふたりは1966年生
何かご縁を感じたのでした(笑)
芝居で絡む お相手のことを
しっかりリスペクトしたら
本番での芝居もやり易く
自分としても作品に自信を持って挑めると共に
ドラマに参加できたことや
トータス松本さんとご縁があったことなどが
嬉しく感じたのでした
そんな空気感は必ずや画面の中に伝わるんですよ

ネットでは色んな声がありました
オープニングで借金取りの役名がない
名前(土平ドンペイ)の扱いも小さかった… など
親切心で言って下さるお言葉に
有り難く思いましたが
僕自身、そのような事は気にならないんですよ
それよりも作品の中で
自分の役がいかに役立つ事ができ
しっかり存在感を出せるか!が
大事だと思っているからです
有名になるために役者をしているのではなく
自分の選んだ職業が俳優 としてやっているので
毎回、役が違っても目の前のことを
職人らしく一生懸命やるだけです
そして!
70歳で名脇役になれますように…と
誰にともなく祈っているのです
( 自分自身に… かな ) (笑)

皆さ~ん 春ですよ!
さぁ 陽気に元気に歌いましょう
♬ みんな笑顔で 春 ラララ~ ♬

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